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第42回:「ダブルチェックの有効性」につい

2017年8月15日

今回の経理トピックは、「ダブルチェックの有効性について」についてご紹介いたします。

はじめに

経理の仕事では金銭を扱う処理が主体となるため大変気を遣うことになります。
ミスが無ければ良いですが、集中して業務を行うように心がけていても、人が行う以上100%ミスが無いとは言えない、この点が一番気を遣う点ではないでしょうか。
ミスを極力無くすには、個人の意識やスキルに頼るだけではなく、ミスが発生しない仕組みを作る必要があります。
その有効な方法の1つとして、「ダブルチェック」についてお話しさせていただきます。

ダブルチェックとは

ダブルチェックとは「複数人で」「同じものを」チェックすることを意味します。
一人でチェックした場合と二人でチェックした場合で、ミスの発生率はどのくらい違うのでしょうか?

例えばAさんとBさんのどちらがやっても100回に1回ミスがでる作業があるとします。この作業をどちらか1名のみで行った場合、ミスの発生率は1%ということになります。

それでは「ダブルチェック」を導入し、2名でチェックした場合のミスの発生率はどのように変化するでしょうか?
Aさんのミスの確立は1%で、Bさんのミスの確立も1%ですので、ダブルチェック後のミスの確率は、1%×1%=0.01%となり、10,000回に1回の割合になります。

ダブルチェックによりミスの確率が100回に1回から10,000回に1回に減少するのです。もちろん理論上の話にはなりますが、この数値をみても「ダブルチェック」はかなり有効な方法であることがわかると思います。

なお、ミスの発生率を下げる方法として「ダブルチェック」は有効ですが、もう一つダブルチェックを行うことのメリットとして「不正の防止」があります。

一人で行っている場合は「少しぐらいならわからないだろう」と自分の損得で判断してしまったり、ミスをしても「自分しか知らないから」と隠ぺいしてしまう、という不正が起きる可能性があります。しかし複数人でチェックを行うことがわかっていれば、このような不正は起きにくくなります。

こういう言い方をすると従業員を疑っているようで嫌だという方もいらっしゃるかもしれませんが、逆にとらえると複数人でチェックし合うことにより、「不正をしているのではないか」という疑いをかけられないということにもなりますので、必ずしもネガティブな意味合いだけではないのです。

このように、ダブルチェックは「複数人で」「同じものを」チェックすることですので、二人での確認が基本となりますが、リソース不足の場合は一人で行わざるを得ないケースもあるのではないでしょうか。その場合には下記のようにチェックの仕方を工夫するとよいと思います。

最後に

ダブルチェックは有効な方法ですが、デメリットもあります。まずはリソースがかかる点、そしてチェックがあることを前提に作業してしまい、作業する人がチェックする人に修正してもらえばいいと油断してしまう点です。特に後者は、自分が面倒だと思う内容をチェックする人に委ねてしまうというように、結果的にダブルチェックの意味合いが失われている事は多々あることです。
このデメリットを解消するには「何をするのか、何故やるのか」をよく理解し共通の認識を持った上で進める必要があります。意識の共通化は難しいテーマですが、実現出来ればお互いに気持のいい仕事が出来、円満な職場になることも見えてきます。手法だけで無く意識の共通化も図ることを心がけるようにしましょう。

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